「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

「猫と暮らす人専用」のマンション『TIPETTO NISHI-OIⅠ for Cats』

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、
その本質に寄り添った住まいづくり。

株式会社アスコット 河本 光正さん、宇那木 崇広さん、株式会社アスコット・アセット・コンサルティング 丸山 征二さん

人と動物が一緒に暮らすということの本質を探り、そんなライフスタイルに寄りそう空間づくりで注目される株式会社アスコット。今回は、猫との暮らしを考え抜いたペット共生型賃貸マンション『TIPETTO NISHI-OIⅠ for Cats』(品川区西大井)の企画開発に携わった3名にお集まりいただき、住まいづくりに込めた想いについてお話をお聞きしました。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

リサーチで見えてきた「広さ」という鍵

ーー「ペット可」ではなく、「猫と暮らす人専用」のマンションというのは珍しいですよね。都市部ではペット可物件を探すだけでも至難の技ですから、こういう物件は、今本当に望まれていると思います。

河本:そうですよね。今回の西大井の物件は、マンションが2棟セットで建っていまして、そのうち1棟は猫専用となっています。

ーー猫専用ですか!

河本:最近は、他社さんでも猫を意識したお部屋を作ってはいるのですが、その中身はというとキャットウォークがあるとか、猫トビラが付いているとか、そういう仕様的なところが主で。それって、本当に猫との共生ができるお部屋と言えるのだろうか、とちょっと疑問に思ってしまって。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

ーーそういう仕様があることだけでいいのだろうか、と?

河本:はい、そうですね。そもそも、私たちが普段企画させていただいているのは、この物件に限らず“住まい手に寄りそう”ということを意識した空間づくりです。デザインを重視するディベロッパーというのを売りにしているのですが、建築のデザインっていうのは見た目だけの問題ではなくて、暮らしをデザインするという側面が大きいんですね。住まう方がどういう暮らしをするのかを洞察して、それを受け入れる空間をどうつくるかを考えていくという感じで。そういう考え方の延長として、現代のライフスタイルのひとつとしてペットとの暮らしを考えると、キャットウォークや猫トビラがあるだけでは、共生する空間とは言えないのではないかと

ーー アスコットさんでこうしたペットをテーマにした物件というのは初めてだったんでしょうか?

河本:いえ、実は2007年に『TIPETTO』シリーズ第一弾として、犬や猫との暮らしを意識したマンションは作っていて、17戸を全て違うデザインで作らせていただきました。その後は、同じようなコンセプトの物件は作っていなかったんですが、ペットとの空間というものは、またチャンスがあれば作りたいとずっと思っていて、ペットや動物についてのリサーチは続けていたんです。

ーーペットと言っても、犬との暮らしと猫との暮らしでは、また求められることが違いそうですね。

河本:そうなんですよね。最初の『TIPETTO』はそこまで動物を絞り込んではいなかったのですが、リサーチを続ける中で犬と猫では求められる暮らしが全く違うこともわかってきました。私は犬を飼っているのですが、猫って生態系が全然違うんですよね。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

宇那木:リサーチとして猫を飼っている人に話を聞いたり、猫専用賃貸アパートのコンサルをされている方からアドバイスをいただいたり、いろいろ情報を集めるようにしました。

河本:リサーチすればするほど、その膨大な情報の中で何が正しいのかがわかりにくくなってしまって。その中で、本質を見極めて整理していく、という作業を根気よくやっていきましたね。

ーーリサーチの中で猫との共生に必要なものが見えてきたのですね?

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

河本:そうですね、絶対的に広さが必要、というところに辿り着きました。広ければいいというのではないのですが、人と猫が心地よく共生することを考えると、いくつか確保したいスペースというのが出てくるんです。その構成を考えると、一人暮らしでも30平米から40平米は必要だな、と。

宇那木:昨年できた『TIPETTO NISHI-OI Ⅰ for Cats』は、立地特性と計画条件の都合上、広いお部屋を作らなくてはいけない場所だったので、広さという点で猫と共生できる空間を作ることができるのではないか、ということでトライすることにしたんです。

心地よく共生するためにきちんと分離する

ーー面積が広ければよいだけではない?その真意は?

宇那木:まず一つ目は、玄関部分です。玄関から内扉までの空間に、ある程度のスペースを確保しています。このエリアは、唯一この家の中で、人と猫が分離できる場所なんです。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

河本:人のためのエスケープゾーンですね。猫を飼っている方にお聞きすると、猫の毛が衣服に付いてしまうのは小さなストレスのひとつ。また、食料など、猫に触ってほしくないものの収納には頭を使うとおっしゃっていました。ですので、この空間に収納を設け、最後の身支度をしたり、食べ物の収納をしていただいたりすることを考えています。共生するっていうことは、しっかり分離することも大切だなと思ったんです

ーーすべて一緒がいいわけではないのですね。

宇那木:二つ目は、お手洗いです。この水回りは通常の賃貸アパートよりも広いスペースを確保しています。それは、人のお手洗いの中に、猫用のトイレも置くためです。本物件は猫を最大3頭まで飼うことができるので、最低でも3つのトイレを置くことができるように作っています。

ーー居室に猫用のトイレを置かなくてもいいということですね。

宇那木:そうなんです。猫って、夜に排泄することが多いようなんですが、そういうタイミングってとても警戒心が強くなっているので、ガサガサ音を鳴らしたりするんですね。そういうわずかな音でも、眠っている時間だと気になってしまったりするじゃないですか。お手洗いのドアには猫トビラがついていますから出入りも簡単ですし、人にとっても猫にとっても、その方がストレスフリーになると思うんです。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

ーー猫にとって幸せなだけでなく、人にとっても便利になることが大事ですよね。

宇那木:そうです。お風呂場も近いのでお掃除も楽ですし、使いやすさも考え抜いています。

河本:内覧会でも、このお手洗いのつくりは感動してくださった方が多かったですね。でも水回りにこれだけスペースを割くことはなかなかないので、実は設計ではかなり苦労しました(笑)

ーー他にもこだわりのポイントはありますか?

宇那木:その他に、キャットウォークも作っていますが、あえて自在に変化できるようにしています。自由にカスタマイズして、棚としてもお使いいただけます。あと、床材や壁紙、網戸は耐久性の高いものを使用しています。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

ーーちなみに、こちらはもう満室ですか?

丸山:装備も通常のマンションよりもかかっているので、家賃は通常の相場に対して高く設定しているのですが、おかげさまで、3ヶ月くらいで満室になりました。

河本:内覧会では「痒いところに手が届く」なんて言ってくださった方もいらっしゃって、そういう反応はありがたいなぁ、と思っています。入居がスタートしてまだ数ヶ月ですから、実際に住んでいただく中で、より満足感を実感していただけるといいなと思っています。

この実績でペットとの暮らしを後押ししたい

ーー今回のペット専用物件について、管理という点ではご苦労などあったのでしょうか?

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

丸山:ペット可物件は、マンションオーナーさんも負担がかかりそうだと敬遠する方が多くて。都内の他の物件でも、もともとペット可で貸し出ししていたお部屋が、徐々にペット不可に変更になったりしているようです。今回は、猫専用という新しい試みもあったので、規約なども見直しが必要で、ちょっと緊張感はありましたね。

ーーマンションオーナーさんにも安心してもらわないとなんですね。

丸山:そうなんですよね。でも、今回の物件をきっかけに、管理という観点からもいろいろ見直せた部分はありますので、ひとつのいい実績になるのではないかと思っています。現状、鳴き声や共用部の汚れや臭いなどのトラブルやリクエストも一切ありませんし、不動産価値としても通常物件よりも家賃を上げることができて、マンションオーナーさんにとっては魅力的な物件でもあると思うんです。少しずつでも、そういう理解を広げていけたらいいですね。

「ペット可」ではなく「ペットと共生」、その本質に寄り添った住まいづくり。

宇那木:今回、いろいろリサーチする中で、部屋探しに苦労した話や、大家さんに黙って多頭飼いをされている方がいる話を伺いました。住宅が、ペットとの暮らしのボトルネックになってしまっているところは、多少なりともあるのではないかと。だから、ちゃんと「飼い続けられる住居」を作るっていうことは、本当に動物のためにも求められていることだと思いますね。

ーー今後、同じようなペット専用物件を増やしていく計画などはありますか?

宇那木:直近ですと、目黒区の不動前駅の近くで猫専用物件の建設が進んでいます。2020年7月末には仕上がって、8月から入居できるようになる予定です。

河本:今回の西大井の物件で、住宅はライフスタイルを受け入れる器だなぁ、と改めて感じ、そういう思いを一層強くしました。あとは、ペットとの暮らしを考えていくと、建物だけでなくソフトの部分も提案もできたらよりいいだろうなぁ、というところに行き着いています。建物をいくら用意しても、管理やソフトの仕組みが整っていないと本当の意味での快適さは実現できないからです。

ーー確かに、例えばキャットシッターやお家に来ていただける獣医さんとのネットワークがあると、よりマンションの価値が高まりそうですね。あとは、マンションに住んでいる人には、猫が好き、動物が好きという共通項がありますから、SNSのように繋がれるコミュニティーがあると盛り上がりそうですね。

河本:そうですよね。何かそういう付加価値みたいなものも付けていけたらいいですよね。私たちが作りたいのは、「ペット対応マンションではなくて、ペットと共生するためのマンション」ですから。

ーー本日は、貴重なお話をありがとうございました!

株式会社アスコット

https://www.ascotcorp.co.jp/

ペット共生型賃貸マンション『TIPETTO』シリーズ

https://ascotac.co.jp/tipeeto/

プロフィール

株式会社アスコット
企画開発部 一級建築士
河本 光正さん(真ん中)、宇那木 崇広さん(右)

株式会社アスコット・アセット・コンサルティング
代表取締役社長
丸山 征二さん(左)

※並びはメインビジュアルを基準。

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